Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

是誰庵のひとやすみ~創価学会のタブー

本日早朝、インターネットを見ていたら<創価学会のタブー>という

記事がありました。

石原さとみという女優さんが、東京メトロの車中で放送されるCMに

出ていて、東京下町の神社の一角にある食べ物屋さんで、何か食べて

いるという設定らしいですが(私はそのCMを見たことがない)、

創価高校出身の石原さんが、神社の鳥居をくぐって、神社の敷地内で

撮影されているのがけしからん、という意見でした。

創価学会会員は神社になんか行ってはいけないのだ、という事らしいです。

仏教神道は仲が悪い?

仏教には、他宗教に対する強いタブーがある?

私が知る限り、仏陀はそんな排他的な事は言わなかったと思いますよ。

仏陀ご在世の当時、ジャイナ教の大信者、大施主だった人が、転向して

仏教帰依した時、仏陀は「あなたのような町の実力者、大富豪、

大布施者が仏法の追随者になったら、ジャイナ教が困るでしょう」

「あなたの転向は町全体に影響を与えますから、よく考えてからにして

下さい」「どうしてもと言うなら、私の所へ仏法を学びに来るのは

かまいませんが、お布施は、今まで通り、ジャイナ教方へ供養

するように」と言っています。

インドは日本と同じ八百の神々がいますが、仏陀は「神も人と同じで、

永恒の存在ではなく、人間と同じくらい弱くて脆い」「その神に、

自分の人生を依存したり、預けたりしてはならない」とは言い

ましたが、「これまで、〇〇神が好きであったなら、これからも

好きであってよい」という風なことも、言っています(経典は、

若い時に読んだもので、出典は思い出せないですが)。

仏陀の教えた仏法は、敵を作ることを説かない。

ただ、ひたすら正しい禅定に入って、自己とは何か、自己を構成する五蘊

とは何かを観察せよと言っていて、神様を好きになってはいけないとか、

あの神社にお参りしてはいけない、とかは言わない(それらの行為が、

貪欲や瞋恚がベースになっているなら、良くないが)。

自分の心の問題を、自分の力(戒と定と智慧)で解決する。

それが仏法であって、仏法を使って他人を縛ろうとするのは、邪道だ。