第三節 仏教の本質
ここから、仏教とは、すなわち、覚醒者の教えであり、人をして悟りへと導くことのできる教えである、ということが分かる。
この意味を踏まえれば、仏教とは、”仏法”である、ともいえる。
しかし、もし、仏教を信仰の一種及び実践のシステムだとしたならば、それは以下のような三つの部分から構成されていると言える。
それはすなわち、
1、仏陀(Buddha)ーー覚醒者(悟った者)。
2、仏法(Dhamma)ーー覚醒者による教え。
3、僧団(Saṅgha)ーー覚醒者に追随して修行する弟子。
または:
1、仏ーー覚醒者。
2、法ーー覚醒に向かうための教え。
3、僧ーーすでに覚醒した者及び、覚醒に向けて努力する弟子。
この三者の関係は、もし、仏陀を先生と例えるならば、仏法は文化的知識でり、僧団は学生である。仏陀は医師とも例えられるが、その場合、仏法は薬であり、僧団は病人である。
仏陀はガイドでもあり、仏法は道路であり、僧団は、道を急ぐ人である。
仏陀は船頭であり、仏法は舟であり、僧団は河を渡る人である。
(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。(2-8につづく)
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<無憂比丘著「南伝仏教キホンのキ」中国語→日本語訳出
翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>