Sayalay's Dhamma book

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パオ・セヤドー講述「菩提資糧」(翻訳文)-151

菩薩は如何にして行戒を修習するのか~

菩薩は、友人に対して、常に歓迎の意を表し、敬意と礼節をもって合掌し、挨拶をし、彼らを招待する。

病人に対しては、彼は自ら至れり尽くせりに介護・奉仕する。仏法を聞いた後、彼は嬉しさを表現する。彼は、有徳者の美徳を称賛する。

他人から侮辱を受けた場合、彼は辛抱強く忍耐し、かつ、彼らが彼に与えた恩恵について、繰り返し思い出すようにする。彼は他人の善行に随喜し、己の善業は正等正覚を証悟するための資糧とする。

彼は時々刻々、善法の修習を忘れない。

もし彼が、何かの事柄について間違いを起こしたならば、彼はそれを認める(隠ぺいを試みることはない)し、法友に懺悔する。

彼は益々多くの法を修習し、成就の内容もまた益々高度になる。

同様に、自分が受け入れることのできる方法で、かつ同時に衆生にも利益を齎すことのできる方式をもって、彼は善りよく、巧みに、熱心に衆生に奉仕する。

彼らが病気で苦しんでいるとき、彼は全力を尽くして、彼らの苦痛を取り除こうとする。不幸(vyaasana)が彼らの身の上に降りかかった時、たとえば、彼らの親戚、財産、健康、戒律と信仰などに危害が生じたとき、彼は彼らに慰めを与え、彼らが彼らの苦痛を取り除けるようにする。

彼は正義をもって、彼らにとって糾弾されるべき、不正な行為を指摘し、彼らを邪悪から引き離し、善行を打ち立てる。支援されるべき人に関しては、彼は正義をもって支援する。

過去の菩薩が、どのようにして、最も高尚なる努力をして、実行するには最も困難な、不可思議な力と確信をもって、衆生に安楽と幸福を齎す波羅蜜、捨離と善行を実践したかを聞く時、菩薩は決して恐れることなく、気後れすることなく、気落ちすることもない。

(+ )(= )訳者。(つづく)

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<パオ・セヤドー講述「菩提資糧」1999年中国語版→日本語訳出

翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>