<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>
8-10-1 10種類の捨
捨には10の種類がある:
1,六支捨(chaḷaṅgupekkhā);
2,梵住捨(brahmavihārupekkhā);
3,覚支捨(bojjhaṅgupekkhā);
4、精進捨(viriyupekkhā);
5,行捨(saṅkhārupekkhā);
6,受捨(vedanupekkhā);
7,観捨(vippassanupekkhā);
8,中捨性捨(tatramajjhattupekkhā);
9,禅捨(jhānupekkhā);
10、遍浄捨(pārisuddhupekkhā)。
(一)六支捨とは、漏尽者における、捨の名称である。
それは、喜ばしい、または喜ばしくない所の、六個の所縁が、六門に現れる時、清浄なる中捨を保つ(+事を意味する)。
それは、このように形容される:
「ここにおいて、漏尽の比丘は、目において、色塵を見る時、彼は喜悦せず、また悲しむ事もない;彼は正念と正知において、捨に安住する。」
(《増支部》)
(二)梵住捨は、衆生に対して、中捨を保持する事。
これは以下のように形容することができる:
「彼は一方(の有情)に対して、捨心によって安住する。」(《長部》)
(三)覚支捨は、同時に生起した諸法において、中捨する事。
これは、以下のように形容する事ができる:
「彼は捨離によって捨覚支を育成する。」(《中部》)
(四)精進捨は、過剰に精進しない事、また怠けない事を意味する。
これは以下のように形容する事ができる:
「彼は常に捨相を憶念する。」(《増支部》)
(五)行捨は、省察と諸々の蓋を平静にする事に関連する中捨である。
これは、以下のように形容することができる:
「定を通して生起する行捨は、幾つあるか?
観智を通して生起する行捨は、幾つあるか?
定によって生起する行捨は、八種類ある。
観智によって生起する行捨は、10種類ある。」(《無礙解道》)
八種類とは、八定と関連する所の、捨である。
10種類は、四道、四果、空解脱及び無相解脱に関連する捨である。
(5-118につづく)
<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>
(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、
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<パオ・セヤドー「顕正法蔵」2008年中国語版→日本語訳出
中国語版→日本語訳出翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>