Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

般若の独り言~悪女の深情け

<悪女の深情け>という言葉があります。

情けの篤い女性が、一生懸命相手につくすけれども、一旦関係が悪くなると、悪女に変身。相手を虐め始める・・・場合によっては殺人なんて事も(タイでの殺人事件は、このパターンが多いです。タイ人は情熱的で、また心根が優しいので)。

私はこの盆地に越してきて8年になります。

私自身が「悪女」だった事があります。

私が熱心に親切にしてあげたお相手。

お一人は、10歳年上の一人暮らしの女性。

一人暮らしは何かと大変でしょうとばかりに、色々親切にしてあげたけれど、こちらからの頼みごとを拒否されて・・・「ウ~~ン」。

もう一人は、40歳年下の女性。

家庭に問題があって、色々相談に乗ってあげて、その結果「問題が解決できた」と喜んでいたので、同じく、当方からちょっとした用事を頼んだら、拒否されて(笑)

まぁ、だいたいこんなパターンです。

私が「悪女の深情け」で他人に親切にしてあげて(親切にしすぎて)、そして当方に「これくらい親切にして上げたのだから、お礼ぐらい言ってほしい」「ちょっとした頼まれごとをして欲しい」という欲があって・・・。

8年前にイエスマンを止めましたが、今度は<悪女の深情け>を止める事にしました(笑)。

慈悲喜捨の内、捨が一番難しいと言いますが、上の状況では、<捨>が必要な訳ですね。

<悪女の深情け>の対治法は<中捨>という訳です(親切にはするけれども、見返りを望まない)。

なお、上記お二人とは、無事仲直りしています。これも修行の内ですね。

  <緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院所属/Pañña-adhika Sayalay般若精舎>