般若の独り言~押し付けない
先日の、老人向け体操教室での事・・・
参加者の老人の中に一名、浄土真宗の方で、
『緬甸の竪琴』 という映画を見た事があって、
「緬甸の仏教に興味がある」と
おっしゃるので、私が持っている中国語の仏教書
邦訳では 『仏教キホンのキ』 というのを、持って行きました(内容は、四聖諦の説明と、パオ森林僧院の写真、比丘方の托鉢風景等の写真)。
この方は、
<あっ、お坊さんって裸足で托鉢するんだぁ>とか
<沙羅双樹ってこんな花なんだぁ>とか言って
喜んで下さったのですが・・・
もう一人のご老人(女性)が、
「宗教って心の弱い人が嵌るのよね」と・・・。
私「・・・(う~~ん、そういう場合ばかりではないけれど)」。
と思いましたけれど、私からは何も言いませんでした。
私も、若い時は正義感一杯で、こういう時は必死に言い返したものですが・・・
やはり、お年を召した人の意見は、その人の一生の生き方の反映であって、当方が否定するものでもないですし・・・言葉で相手を言い負かしても、余り意味がない。
仏法の理論の一、
《業はその人に付き従う》
《一人一人が業の主人》
それで充分だと思うのです。
追補:映画 『緬甸の竪琴』 を見た緬甸人曰く:
「主人公(中井喜一?)が緬甸に残って僧侶になったのは、二度と、戦争の苦しみを味合わない為、涅槃への修行に打ち込むために違いない」
と言います。
日本では、中井喜一は[死者の魂を弔う為に緬甸に残った]と言われているのを、緬甸人は理解できないそうです。