南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

翻訳『親知実見』#8-3

上に述べた事柄を成就する為の唯一の道は、まず先に、世間第四聖諦ーー世間道諦(lokiyamaggasacca)、すなわち、世間八支聖道、三学を修習する事である:

1)戒(sīla)

2)定(samādhi)

3)慧(pañña)<注16>

比庫について言うならば、戒とはパーティモッカサンバラ(pātimokkha saṃvara、巴帝摩卡防護戒)を指し;在家居士ならば、八戒または五戒を指す。

戒行を確立させた後、我々は近行定と安止定(appanā samādhi)ーー禅那(ジャーナ、jhāna)を育成することができ、また、更に一歩進んで智慧を育成することができるが、それはすなわち、観禅の修習を言うのである。

観禅とは他でもなく、唯一、苦聖諦と苦集聖諦の無常・苦・無我及び無我の本質を了知する為のものである。

ただ善くて巧みに、徹底的に観を修習して初めて、かつ、完全にこの二種類の聖諦を証知してのみ、我々は、出世間第四聖諦、すなわち、

出世間道諦(lokuttarā maggasacca)ーー

入流道(sotāpatti-magga)、

一来道(sakadāgāmi-magga)、

不来道(anāgāmi-magga)、

阿拉漢道(arahatta-magga)ーー

と相応する所の八支道を証悟することができる。。

簡単に言えば:第四聖諦(八支聖道)の目標は、第三聖諦(涅槃)を証悟する事にあるのであるが、しかし、唯一、第一と第二聖諦(苦及び苦集)を徹底的に知る事を通してのみ、それは証悟され得るのだという事である。

<翻訳文責: 緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院所属/Pañña-adhika Sayalay般若精舎>