南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

ブッダダーサ著「生活の中の縁起」(翻訳文)ー66

今の所、誰が最初に、縁起を、三世に貫通するものだとして

解説したのか、又は、いつごろこういう解釈が始まったのかを、

知ることは、できない。

最も早い文献では、《清浄道論》があげられるが、確定的なのは、

この本が出現する以前に、すでに、三世を貫通する縁起説は

存在していた、という事である。

もし、あなたが、この種の教えについて、詳しく知りたいと

思うならば、縁起を教える(タイの)仏学院で使っている書籍、

および《清浄道論》を開けば、三世に跨ぐ縁起の説明に出会う

事ができる。

通常、一般の人が言う縁起とは:無明と行が過去の因、

すなわち、前世の因で、識、名色、六入、触と受は今世の果。

愛、取、業有は今世の因で、最後の生有と生、老死は未来の果

である、という。

このように言えば、縁起は、三世にまたがる事になる。

再度復習すれば、12縁起の支分は、以下のように分断されたーー

前の二つを前世に、真ん中の8個を今世に、最後の一個または二個

を来世に(割り当てたのである)。

(つづく)

(台湾香光尼僧集団翻訳グループ~タイ語→中国語

原題「生活中的縁起」中国語→日本語 Pañña-adhika sayalay)