翻訳『禅修指南』10-11
<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>
《12縁起支》
縁起第一法と呼ばれている所の随順縁起教法に関して、禅修行者は、それが12支、三時、三連結、四摂類及び20法のある事を知っておかねばならない。
1、avijjā=無明。
2、saṅkhāra=行。
3、viññāṇa=識。
4、nāmarūpa=名色。
5、saḷāyatana=六処。
6、phassa=触。
7、vedanā=受。
8、taṇhā=愛。
9、upādāna=取。
10、bhava=有。
11、jāti=生。
12、jarāmaraṇa=老死。。
《三時》
もし、今世を(縁起輪廻の)中間に置くとするならば:
1、無明と行は過去世に属する。
2、識、名色、六処、触、受、愛、取と有(業有)は、今世に属する。
3、生と老死は未来世に属する。
もし、第一の過去世(縁起輪廻の)中間に置くとするならば:
1、無明と行は第二過去世に属する。
2、識、名色、六処、触、受、愛、取及び有(業有)は第一過去世に属する。
3、生と老死は今世に属する。
更に遠い過去世は、類推の事。
もし、第一未来世を(縁起輪廻)中間に置くならば:
1、無明と行は今世に属する。
2、識、名色、六処、触、受、愛、取及び有(業有)、は第一未来世に属する。
3、生と老死は、第二未来世に属する。
更に遠い未来世は、斯くの如く類推の事。
《三連結》
因と果が連接している処を「連結」と言う。
1、過去因に属する所の行と現在果の識の間には、因果の連結がある。
2、受(現在果)と愛(現在因)の間には、果因の連結がある。
3、業有(現在因)と生(未来果)の間には、因果の連結がある。
12支の中には、合計3連結がある(更に遠い過去世と未来世に関しては、斯くの如く類推の事)。
《四摂類(四グループ)》
1、過去の無明(を所縁として)取る時、無明と同じ煩悩輪転に属する愛と取もまた、それに含まれる。行を取る時、行と同じ業輪転に属する業もまた、それに含まれる。故に、過去は五因となる。すなわち、無明、愛、取、行及び業である。それらは過去因のグループに属する。
2、識、名色、六処、触と受は、過去五因を因として生起した所の現在五果である。それらは現在果のグループに属する。
3、現在因の中において、愛と取を取る時、同じく煩悩輪転に属する所の無明もまたそれに含まれる。業有(=業)を取る時、同じく業輪転に属する所の行もまたそれに含まれる。
故に、現在には五因ある。すなわち、無明、愛、取、行及び業である。
それらは現在因のグループに属する。
4、生は現在因が因となって引き起こされた未来結生名色グループである。
言い換えれば、それは果報輪転名色(vipākavaṭṭa nāmarūpa)の識、名色、六処、触と受に属する。それらは未来果のグループに属する。
《20法》
合計20の法がある。すなわち、
1、過去五因。
2、現在五果。
3、現在五因。
4、未来五果。
更に遠い過去世と未来世もまた、斯くの如く類推の事。
(10-12につづく)
<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>
(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は<菩提樹文庫>までお知らせ下さい。http://bodaijubunko.sakura.ne.jp/index.html
<本雅難陀尊者(Ven. U Puññānanda)著 『禅修指南』Meditation Guide 第二版 中国語→日本語 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>