問4-11:
有る時、座禅・瞑想していて、心内の思いがきわめて迅速に生じ、かつ滅するのを察知することができました。しかし、その思いが善であるか、悪であるかを見極めることができませんでした。これは、どのような心法に属しますか?
答4-11:
あなた自身が、それを善であるか、悪であるかを知ることができないのであれば、私がそれを知る方法とてない。
このような智慧は、いまだ非常に浅薄なものだ。少なくとも、あなたは、名業処に至るまでの修行をし、かつ究極の名法を識別する事。その時、あなたは、心と心所を理解することができる。
問4-12:
南伝の経論の中には、菩薩道について、難行道と易行道の区別について書かれたものがありますか?もしあるのでしたら、その違いはどのようなものですか?
答4-12:
南伝の経論には、そのような記載は、ない。しかし、南伝の経論の中には、三種類の菩薩についての記載はある。
慧菩薩、信者菩薩、精進菩薩である。
慧菩薩は、四阿僧祇劫と10万大劫の時間を使って波羅蜜を円満成就する。
信者菩薩は、八阿僧祇劫と10万大劫の時間を使って波羅蜜を円満成就する。
精進菩薩は、16阿僧祇劫と10万大劫の時間を使って波羅蜜を円満成就する。
問4-13:
南伝の経論の中に、どのように発願し、修行すれば、兜率天に生まれて、弥勒菩薩の所で聞法し、修行することができるのか、龍華三会の時に弥勒仏の前で授記を受けることができるのか、という事に関する記載はありますか?
答4-13:
南伝の経論の中には、このような記載はない。
もし、あなたが未来の弥勒仏から授記を得たいのであれば、あなたは彼に会うとき、人として生まれ、男である、という授記に相応しい、八項目の条件を具備する必要がある。
(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。(つづく)
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<パオ・セヤドー講述「菩提資糧」1999年中国語版→日本語訳出
翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>