パオ・セヤドー講述「菩提資糧」(翻訳文)~213-2
如何にして四界分別観を修行するのか
もし、四界分別観を修行するのであれば、あなたは先に、全身において、逐一、四界の12種類の特徴、または性質を、識別しなければならない。
一、地界:硬さ、粗さ、重さ、軟らかさ、滑らかさ、軽さ。
二、水界:流動性、粘着性。
三、火界:熱さ、冷たさ。
四、風界:支持性、推進性。
初心者については、通常、比較的識別しやすい特徴から先に教え、比較的識別しにくい特徴は、後に残しておく。
通常、指導する前後の順番は:推進性、硬さ、粗さ、重さ、支持性、軟らかさ、滑らかさ、軽さ、熱さ、冷たさ、粘着性、流動性である。
一種類ごとの特徴を識別する時、まず先に、身体のある部位においてそれを識別し、その後に全身の各部位において、それを識別するべきである。
もし、あなたが、安般念を修習して、第四禅に到達しているのであれば、あなたは毎回座禅を始める時に、安般第四禅に証入するべきである。
第四禅の禅相が非常に明るくなった時、あなたはジャーナから出てきて、その後に、身体の四界を観察する。
たとえば、「推進性」の識別を開始する時、あなたは、触覚を利用して呼吸時の頭の中央(内部の中心点)で感じる所の推進性に注意を払う。推進性を識別することができたならば、あなたの心がそれをはっきりと認識できるまで、それに専注しなければならない。
その後に、あなたは注意力を、その近くの別の身体部分に移動させて、その部分の推進性を識別する。
このようにして、徐々に、あなたはまず、頭部の推進性を識別することができるように努、その後の頸、躯体、腕、膝、太ももから足までを、識別する。このような方法で、あなたが注意力を身体のその部位におきさえすれば、非常に容易に推進性を感じることができるようになるまで、再三再四、何度も重複して、修習する。
あなたは、これに似た方法で、その他の特徴を識別することができる。
それはすなわち、あなたがそれぞれの特徴を認識するための修習をしている時、身体のある部分から始めて、その後にそれがはっきりと識別できるようになったならば、全身において、その特徴を観察できるようになるまで、その他の部分の観察も、修習しなければならない、という事である。
(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。(つづく)
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<パオ・セヤドー講述「菩提資糧」1999年中国語版→日本語訳出
翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>