南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

翻訳『親知実見』#33-17

また、如法に、(シャーリプトラ長老が)述べた様に、身体の四個の部分、四界の中において、如何なる有情も存在しない、という事を示しており、それはすなわち、『骨を縁にして、腱を縁にして、肉を縁にして、皮を縁にして包まれた所の空間をこそ色(rūpa)と呼ぶ。』のである。

彼は、一つひとつの部分において、智の手によって、それらを分別し、また、上に述べた方法によって、それらを観察しなければならない。すなわち、『この身の中において、堅固性・・・安止を証得することはできない、近行定のみが生起する』」(Vm.308)

パオ禅林(森林僧院)の教学は、《法集[論]》(Dhamma saṅganī)<注179>に基づき、12の特徴通して、全身の四界を識別する(方法を用いる):

1)硬さ。 2)粗さ。 3)重さ。 

4)軟らかさ 5)滑らかさ。 6)軽さ。

7)流動性。8)粘着性。

1)熱さ。2)冷たさ。

1)支持性。2)推進性。

この種の業処を修習する為に、あなたは、一回毎にひとつづつ、12種類の特徴を逐一識別する事を学ばなければならない。我々は、通常、初心者にとって識別しやすい特徴を選んで指導し、その後に比較的難しいものへと進む様にする。

通常、以下の順序で教導する:

推進性、硬さ、粗さ、重さ、支持性、柔かさ、滑らかさ、軽さ、熱さ、冷たさ、粘着性、流動性

それぞれの特徴は、身体の中の、どれか一つの部位から識別を始めて、その後に全身に向けて展開する、という方法が取られるものである。

<翻訳文責:緬甸パオ森林寺院/ヤンゴン分院所属/Pañña-adhika Sayalay般若精舎>