Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」(翻訳文)~2-1

上座部仏法(Theravāda)によると、禅の修行の法門は、大きく分けて二種類になる。

それは、止禅と観禅である。

止禅は、定力を育成する修行方法で、観禅は、智慧を育成する修行方法である。

この二種類の法門における相互の関係は、非常に密接であるーー止禅は、観禅の重要な基礎である。

これが、仏陀がなぜ、《相応部・諦相応》(SaccaSaṁyutta)において、以下のような開示したか、という理由である:

「比丘たちよ。あなた方は、定力を育成しなければならない。比丘たちよ。定力のある比丘は、諸法を如実に知ることができる。」

このことから(+私は)、本日、みなさんに、定力を育成するために実践する止禅の、基本的な修行方法を紹介する。

《清浄道論》(Visuddhimagga)によると、定力を育成する法門は、40種類の多きになる。

通常、初心者に勧めるのは、安般念(ānāpānasati)であるーーすなわち、正念を保持して、鼻孔の出口の呼吸の息を覚知することで、これによって、定力を育成する修行方法である。

仏陀は《相応部》(Saṁyutta Nīkāya)において、弟子たちに、安般念を修行するよう提案している。

彼は言う:

「比丘たちよ。育成と数を数えることを通して、安般念を修行した事によって生じた定力は、静かでかつ殊勝であって、それは純粋で雑でない、安楽の住処である。(+それは)邪悪で不善な思いが生起するや否や、それらを即刻消滅させ、鎮めることができる。」

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。(2-2につづく)

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<パオ・セヤドー講述「顕正法蔵」2008年中国語版→日本語訳出

翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>