南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

「メーチ・ケーウの物語」(翻訳文)4-57(145/244)

    <Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 

アチャン・マンは常に、情熱をこめて、かつ行き届いた配慮をして、メーチ・ケーウと彼女の弟子に呼びかけ、また、彼女たちの様子を聞いた後には、彼女たちを励まし、褒めた。

その後、彼女たちを寺院の端の暗がりにある竹林に連れて行き、ここで夜を明かすように、言った。

彼女たちは、遊行用の傘と枯草でもう一晩過ごすしかなく、翌日、アチャン・マンが、村人が作った、堅い竹のベッドを彼女たちに渡すまで、我慢した。

彼は、メーチ・ケーウを、自分の家族同然に見做し、彼女に、ここにいつまでもいてもよいのだ、と言った。

毎日の早朝、皆が朝食を済ますと、アチャン・マンは椅子に座って、彼女たちを呼び、その後に、仏法を開示した。

彼の声は、明瞭で力があり、時には、彼女たちの怠慢を叱り、時には、彼女たちの道心を褒めた。

その場は生き生きとして、活気に溢れた。

話合いの時、アチャン・マンは、特にメーチ・ケーウの、禅修行における冒険談、異なる領域の、生命と意識、及びそれらの、奇怪な様相を呈する物語に興味を持った。

彼は、それらの経験の真偽を、余り問わなかったが、ただ、優しく彼女に、心眼を自分に向けて、己の内部に専注するよう、勧めた。

しかし、メーチ・ケーウは、己の特殊な能力に夢中で、彼女は彼女の体験する、超常的な出来事を、ひけらかしたがった。

(4-58につづく)

    <Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、

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<原題「美琪喬ーー一位阿羅漢尼修道証果之道」 Dhammavamsa Publication 

中国語版→日本語訳出 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>