南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

「メーチ・ケーウの物語」(翻訳文)4-58

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 

アチャン・マンは、三界の導師であったーー阿羅漢以外の。

すべてのーー見えるもの、見えないもの;知っているもの、知らないものーー衆生の導師であった。

彼はメーチ・ケーウの心が擁している能力を評価したが、同時に、その危険性を憂えた。

彼は、他の誰よりも、禅相の危険性と、知識の虚構性を知っていた。

浄心は一切を知っていて、何事にも平等に対応するが、しかし、どの法をも区別することなく、執着もしなかった。

メーチ・ケーウの知見を糺すため、また、心の真正なる微妙さを体験させるため、アチャン・マンは、彼女に、色々な異なる法門を教えた。

残念な事に、性格は習慣になり、習慣は固着する力を有した。

何年も前に、アチャン・マンは、元気でやる気のある教師が、メーチ・ケーウを正しい道に導くだろう、と予見した事がある。

今となっては、運命が、彼女の開悟の時と、因・縁を決めるしかないのであった。

(4-59につづく)

    <Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、

<菩提樹文庫>まで。ご協力、よろしくお願いいたします。

<原題「美琪喬ーー一位阿羅漢尼修道証果之道」 Dhammavamsa Publication 

中国語版→日本語訳出 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>