南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

翻訳番外編~「偽比丘」の見分け方(2-8)

    <Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>

●南伝の出家者の戒律において、出家者は金銭を受け取れないだけでなく、身体的にも、どのような金銭をも、所持することができないし、また金銭、財物を、己自ら処理したり、使用したり、支配したり、管理したりする事も、できない。

ある種の状況がある場合:

たとえば、出家者がある場所に行って弘法する、巡礼する、または参学する時など、真正な南伝の出家者は、臨時にホテルに泊まる事も、あるかも知れない。

しかし、これらの出家者は、通常は、在家の男性または浄人が、道々、出家者を護持しており、ホテル・宿舎、食事、必需品、旅費等一切の費用は、在家が処理するのである。

もし、ホテルに長期的に宿泊する南伝の出家者で、己自身でホテルの費用を払う、または己自身でレストランに行って食事をする、または商店に入って物品を購入する、たばこ、酒、日用品等を買う、己自身で費用を払ってタクシー・バスに乗る、または己自身で、交通道具(車両)を運転する等の状況を見つけたならば、それは如法ではない。

彼らは、大いに偽比丘の可能性がある。

●病気の治療、パスポートやヴィサの手続き、在家からの要請を受けての弘法、公益的な、慈善活動への参加、病人のお見舞い、臨終者への読経と助念など、どうしても必要な事情のある場合以外、真正で如法なる南伝の出家者は、午後、俗世間に入って行く事はしない。

特に商業地域、ショッピング・センター、銀行、宝くじ売り場、賭博場、娯楽場などなど、欲楽、商務、賭博性の充満する場所に出かけないようにするべきであるが、それは、出家者の威儀と名声を維持し、守る為であり、必要のない非難、咎め、疑惑と嫌疑を引き起こさないようにする為である。

身体に一文も持たず、名義的にも恒産を持たない南伝の出家者が、どうしても必要があって、このような敏感な地域に出かけなければならないとしたら、通常は、在家か浄人が同行するものであって、日程・スケジュール全体は、在家または浄人が掌握する。

身体上に金銭を所持しないが故に、真正なる南伝の出家者は、決して商店に出かけて”買い物”したりしないし、感官の欲楽に満ちた場所で流連、歩き回る事はない。

(2-9につづく)

    <Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、

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<「偽比丘の見分け方」中国語版→日本語訳出

翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>