南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

「身念処」3-14

    <Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 

13、種姓智(行道智見清浄)

この智は、道智(第14階智)に向かう道刹那によって誘発される所の智慧であり、また、この智の、前の段階の、その他の階智と異なる所は、この智は、涅槃を所縁としている事(出世間)である。

しかし、心は、なお、世間に属する。

これ以降、二度と、身・心を所縁とする事はないが、しかし、この智は、なお出世間には、完全には到達していない。一つ前の階智の心と所縁は、みな世間に属する。

この階智においては、心の智慧は修行者をして、凡夫から聖人へと変化せしめる。これは、生死輪廻の中で、心が初めて、涅槃を所縁としたもので、涅槃を所縁としてはいるものの、しかし、この智慧では、完全に惑を断つことは、できない。

アチャン・ネンは、この智は、ちょうど何かの仕事を始めたばかりの人のようで、彼は自分の仕事に対して、完全には、習熟していないのである、と言うーーこれが、この智が、なぜ、惑を完全に断じきれないのか、という理由である。

(3-15につづく)

    <Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、

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<原題「身念処」Vipassana Bhavana 第二版 アチャン・ネン著

中国語版→日本語訳出 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>