南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

★飛び入り翻訳~『24縁発趣論』14-1

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 

14 異熟縁(Vipākapaccayo)

この縁の縁法は果報名法ーー心と心所であり、縁生法は、果報名法及び俱生業生色法である。

諸々の果報名法及び俱生業生色法は、みな、過去の業が熟した事によって、生じるものである。

一つひとつの意向・願望をこめた行為は、すべて果報を生じせしめる。因が果を生じるため、果から因を解読する事が出来る。

心の変化は無常である為、我々は、色々な業を造(ナ)すし、また、各種各様の果報を、体験する事になる。

たとえば、我々の容姿、寿命、健康、性別、智慧など等は、みな違いがあるが、これらをみると、我々が前世において植えた因を知ることができる。

業は、善でもあり、また不善でもありえるが、果報の本質においは、善であるか、不善であるかと区別する事はない。

もし、善であるとか、不善であるとかと言うのであれば、それは、善と不善によってもたらされた結果を指して、言うのである。

諸々の果報心は、業の成熟を縁として生じるもので、それらは受動的であり、善心や不善心ほど活発ではない。

縁生法に属する果報名法(心と心所)及び俱生業生色法は:

1、心:すなわち、すべての果報心。人類であっても、天神であっても、これらはすべて、前世において植えた所の因によって、得る果報である。結生心、有分心と死心もまた、果報心の一である。

2、心所:52の心所がある。例えば:触、受、思・・・など等。

3、業生色:四大(地水火風)を含む、性根(男または女)、眼根、耳根・・・など等。

(14-2につづく)

<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、

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<『24縁発趣論』スシラ・サヤレー著 中国語版→日本語訳出 

翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>