<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>
▲【定の種類と分類法】
二種類の定:近行定、安止定。
三種類の定:近行定、色界定、無色界定。
10種類の定:
初禅、二禅、三禅、四禅、四種類の色界定;
空無辺処、識無辺処、無所有処、非想非非想処、四種類の無色界定;
果定、滅尽定。
滅尽定は、方便的な言い方であって、滅尽定には定心はない。
というのも、滅尽定に入る時、すべての名法は滅し去って、「心生色」は生起しない。
・・・滅尽定に入ると、ただ「業生色」「食素生色」「時節生色」の三種類の色のみが生・滅するのみである。「心生色」はない。
「心」と「心所」が生起しないが故に。
果定は、涅槃を所縁として取るものであって、しかし、名色法の生・滅はある。四種類の色すべてが存在する。
・・・各種の定は、みな、異なる状態を保つ。
純観行者は、直接どれか一種類の近行定(仏随念、法随念、僧随念、32身分、死随念)から、色法の修行に転じる事ができる。
また、直接四大を修習して、近行定を得た後に、色法の修習に転じる事もできる。
Matika村長の母親の様に、32身分を修習して、近行定を得た後に、色法と名法の生・滅、無常・苦・無我の修習に転じて、五種類の神通を持つ、アナーガミになった。
32身分から近行定を得れば、直接観禅の修習に転じる事もできる。
上に述べた女性居士の様に、彼女は安般念を修習したのではなくて、32身分を修習して、最後には神通を擁する三道三果のアナーガミになったのである。
その後、彼女の保護の下にあった比丘たちは、同じ様に、32身分を修習して、観禅に転じた後、六神通を擁する四道四果の阿羅漢になった。
これは彼らが、過去世において、すでに「行捨智」まで修しており、円満な行捨智と四道四果に近い智慧を有していたからである。
▲【四種類の行捨智】
もうすぐ初道初果に近い(+禅修行者に)相応する行捨智、もうすぐ二道二果に近い、三道三果に近い、四道四果に近い(+禅修行者に)相応するは行捨智(がある)。
・・・これは、異なる道心から入る、という事である。
ソータパナまで修した人が、阿羅漢になるのは難しくない。
というのも、名色法、縁起法は、すでに明確に修されているが故に;
行住坐臥において、密集して名色法の生・滅無常・苦・無我の修習を保持するならば、多くの時を経ずして、阿羅漢になれる。
しかし、凡夫からソータパナに成るのは、非常に難しい。
必ず「五蘊結生」でなければならない。「四蘊結生」(無色界天)または「一蘊結生」(無想天)は不可である。
「初道」「初果」「二道」「二果」「三道」「三果」「四道」「四果」「四道心」(七種類の「出世間心」)の「四蘊結生」だけが、阿羅漢を証する事ができる。
止の修習には、40種類の方法がある。
観禅は、ただ二種類しかない。名、色法だけである。
観を修する為に、仏陀は《定經》の中において、特別に以下の様に述べている:
先に止を修しなければ、観の修習は成功しない。
定の有る者は、慧がある;定のない者は、慧がない。
故に、仏陀は《大念処経》の中の「身念処」において、先に「安般念」を紹介したのである。
(45につづく)
<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>
(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、<菩提樹文庫>までお知らせ下さい。<翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>