南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

本雅難陀禅師アメリカ法話第一集-66(80/82)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>

安般は、その他の業処と異なっている。その他の業処は、目を開けて遠くを見ても、それがどれほど遠くても、心は、その業処の禅相に融入する事ができる。

例えば、白遍は、どれほど遠くても、心は白色の中に融入する事ができる。

安般は、ただ鼻の前の禅相に融入することしかできない。禅相が、鼻から遠く離れていると、融入できないのである。

しかし、ひとたび融入したならば、鼻の位置や、禅相の位置は意味をなさなくなる。これは、修行者が、すでに入定したということを示している。

禅相に融入したいと思うながら、(+意念を)濃密に保持しなければならない。

濃密に保持できない修行者は、禅相への融入に成功しない。

故に、安般念の初心者は、かならず、行住坐臥において、呼吸を知ることを保持することに関して、(+その意念は)濃密でなければならない。

観禅 vipassana のレベルになると、同じく、濃密でなければ、成功しない。

アーナンダ尊者は、あの時、坐っている姿勢から、横になろうとした時、濃密な四念処のおかげで、快速に、初道初果から、四道四果に入る事ができた。

こうしたことから、初学の時に、「業処を濃密に保持する」を練習しなければならない。

そうでなければ、継続した(+効果のある)修行ができない。

(67につづく)

<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、<菩提樹文庫>までお知らせ下さい。<翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>