Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

翻訳『禅修指南』8ー61

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>

《次の段階に進む》

内部と外部の名色法の分別と差別の修習の後、《大念処経》「界作意篇」(dhātumanasikāra pabba)の中において述べられている所の、次の段階の修習法を修行する:

’Samudayadhammānupassī vā 

kāyasmiṁ viharati、

vayadhammānupassī vā 

kāyasmiṁ viharati、

samudayavaya-dhammānuppasī  

vā kāyasmiṁ viharati’

ーー「彼は、身体内部において、生起する現象を観照する事に安住し、または、身体内部の壊滅現象を観照する事に安住し、または、身体内部において生起する所の、また壊滅する所の現象を、観照する事に安住する」

(受、心と法についての教えも、同様である)

この經文の中において、仏陀は以下のものを観照する様にと教えている:

因が(無明、愛、取、行と業)生起する事によって;

果(五蘊)が生起する;

因が(無明、愛、取、行と業)滅する事によって;

果(五蘊)が滅する;

因と果の生・滅;

それらの無常・苦・無我の三相。

この段階において、仏陀は三種類の智(ñāṇa)を教えている。すなわち:

縁摂受智(paccaya pariggaha)、

思惟智(sammasana ñāṇa)、

生・滅随観智(udayabbaya ñāṇa)である。

その中の縁摂受智に関しては、二種類の縁摂受法がある。

すなわち:

1、縁摂受(paccaya pariggaha):今世の名色(五蘊)の因果を識別する。

2、世摂受(addhāna pariggaha):過去世と未来世の名色(五蘊)の因果を識別する。

上に述べた仏陀の教えの順序に基づいて、縁摂受智を体験、証悟する前、禅修行者は、必ず、内外の五蘊を系統的に識別する事ができていなければならない。

縁摂受智を体験、証悟する方法としては、次に、縁起を識別する所の第五法と第一法を、詳細に解説する。

(8-62につづく)

<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi> 

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は<菩提樹文庫>までお知らせ下さい。http://bodaijubunko.sakura.ne.jp/index.html

<本雅難陀尊者(Ven. U Puññānanda)著 『禅修指南』Meditation Guide 第二版  中国語版→日本語訳出 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>