南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

翻訳『禅修指南』9-26

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>

《四つの名蘊》

(4 Nāma khandhā)

果報四名蘊(vipāka 4 nāma khandhā)の過去因は無明、愛、取、行及び業である。

果報四名蘊は、非心路過程心(また離路心とも。すなわち、心路過程の中の心には出現しない)に属する有分心、結生心と死亡心(bhavaṅga、paṭisandhi、cuti)、及び心路過程心に属する五識(たとえば、眼識)、受領、推度と彼所縁(pañcaviññāṇa、sampaṭicchana、santīraṇa、tadārammaṇa)である。

これらの名法の現在因は:

1、依処(vatthu、これらの名法は、依処色に依存しないで生起する事は出来ない。)

2、所縁(付合する所縁が、正確な根門に出現した時にのみ、これらの名法は、生起する事ができる。唯一、ある種の所縁が識知された時に初めて、識知(心識)は、生起する)。

3、触(phassa、相応の名法[たとえば、触等々]は、俱生縁、相互縁[sahajāta aññamañña]などの力が、相互に支え合う事を通して、初めて生起する事ができる。)

心路過程の中に出現する所の、善、悪及び唯作名法(kusala akusala kiriya nāma)すなわち、五門転向、確定、速行と意門転向は、過去因が原因で引き起こされる訳ではなく、現在因(たとえば、依処、所縁、触、如理作意及び不如理作意)によって引き起こされる、名法である。

故に、それらには、過去因はない。

それらには、現在因しか存在しない、たとえば、依処、所縁と触である。

もし、これらの事が理解できれば、禅修行者は、次に言及される所の識別法も、理解できるはずである。

(9-27につづく)

<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は<菩提樹文庫>までお知らせ下さい。http://bodaijubunko.sakura.ne.jp/index.html

<本雅難陀尊者(Ven. U Puññānanda)著 『禅修指南』Meditation Guide 第二版  中国語→日本語翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>y