翻訳『禅修指南』9-26
<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>
《四つの名蘊》
(4 Nāma khandhā)
果報四名蘊(vipāka 4 nāma khandhā)の過去因は無明、愛、取、行及び業である。
果報四名蘊は、非心路過程心(また離路心とも。すなわち、心路過程の中の心には出現しない)に属する有分心、結生心と死亡心(bhavaṅga、paṭisandhi、cuti)、及び心路過程心に属する五識(たとえば、眼識)、受領、推度と彼所縁(pañcaviññāṇa、sampaṭicchana、santīraṇa、tadārammaṇa)である。
これらの名法の現在因は:
1、依処(vatthu、これらの名法は、依処色に依存しないで生起する事は出来ない。)
2、所縁(付合する所縁が、正確な根門に出現した時にのみ、これらの名法は、生起する事ができる。唯一、ある種の所縁が識知された時に初めて、識知(心識)は、生起する)。
3、触(phassa、相応の名法[たとえば、触等々]は、俱生縁、相互縁[sahajāta aññamañña]などの力が、相互に支え合う事を通して、初めて生起する事ができる。)
心路過程の中に出現する所の、善、悪及び唯作名法(kusala akusala kiriya nāma)すなわち、五門転向、確定、速行と意門転向は、過去因が原因で引き起こされる訳ではなく、現在因(たとえば、依処、所縁、触、如理作意及び不如理作意)によって引き起こされる、名法である。
故に、それらには、過去因はない。
それらには、現在因しか存在しない、たとえば、依処、所縁と触である。
もし、これらの事が理解できれば、禅修行者は、次に言及される所の識別法も、理解できるはずである。
(9-27につづく)
<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>
(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は<菩提樹文庫>までお知らせ下さい。http://bodaijubunko.sakura.ne.jp/index.html
<本雅難陀尊者(Ven. U Puññānanda)著 『禅修指南』Meditation Guide 第二版 中国語→日本語翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>y