南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

翻訳『親知実見』#15-3

呼吸の概念とはすなわち、入出息念の所縁であり、また、あなたが定力を育成する為に、専注しなければならない所縁でもある。

この方法によって、呼吸の概念に専注する時、もし、あなたが、かつて、過去世において、この業処を修習した事があり、かつ一定程度の巴拉密を累積しているのであれば、あなたは入出息に対して簡単に専注することができる。

もし、その様に出来ないのであれば、《清浄之道》では、息を数える事を提案している。

あなたは、毎回、一回ごとの呼吸を完成させた後、数を数えるのがよい

「入る、出る、一。

入る、出る、二・・・」<注88>。

少なくとも5まで数える事。しかし、10を超えてはならない。我々は、あなたが8まで数えるのを推奨する、というのも、それは、あなたに、あなたが、八支聖道を育成している最中である事を思い出させることができるが故に。

こうした事から、あなたは己自身の希望に沿って、5から10までの間の、任意の数字を選び、その後、この時間内において、心をその他の場所に漂い出さない様にして、ただ静かに息を覚知するのだと、決意する。

あなたは、この様に息を数えている時、心を所縁に専注せしめ、ただ静かに呼吸を覚知するのみ(という風に実践する)。

あなたの心は、この様にして、少なくとも半時間専注できる様であれば、この業処の第一と第二の段階に進むべきである。

[1]入息が長い時、『私の入息は長い』と了知する

出息が長い時、『私の出息は長い』と了知する

[2]入息が短い時、『私の入息は短い』と了知する

出息が短い時、『私の出息は短い』と了知する。

<翻訳文責:緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院所属/Pañña-adhika Sayalay般若精舎>