南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

翻訳『親知実見』Knowing and Seeing #18-5

諸々の禅支は、全体を合わせてジャーナと呼ぶ。

ジャーナの修習を始めたばかりの頃、長時間ジャーナに入れる様練習するべきで、禅支の識別にあまり時間を割いてはならい。あなたは、ジャーナ自在(vasībhāva)の練習もしなければならない。

五つの自在があるが、それは:

1)入定自在:いつ入定したいか、願望に応じて入定できる

2)決意自在:決意した時間内において、ジャーナに安住することができる。

3)出定自在:決意した時間に出定する事

4)転向自在:禅支において、転向する事

5)省察自在:禅支の省察<注99>

《増支部・母山牛経》(Pabbateyyagāvī Sutta)<注100>において、仏陀は、いまだ初禅に熟練しない前に、第二禅に進んで修行してはならない、と言う。彼は以下の様に解説して言う。

もし、禅修行者が、いまだ初禅に習熟しない内に、更に高度なジャーナに入ろうとチャレンジするならば、彼の初禅は退失し、その他のジャーナも成就することができない。そして、彼はすべてのジャーナを失ってしまう。

<翻訳文責:緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院所属/Pañña-adhika Sayalay般若精舎>