★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(16-16)(私家版)
”一対の夫婦が、いまだおむつをつけている幼子を連れて、少しばかりの乾燥食物を持って、長距離の旅行、100由旬の沙漠を横切ろうとしていた。
道いまだ半ばの時、食糧を食べつくしてしまい、水も飲みほしてしまった;
進むも、戻るも、どちらも、出来ない。
二人は木の下に座って、疲れ果てて、喉は渇くし、お腹は空く。
夫が妻に言った:
”あと残り50由旬の道を歩かねばならない。途中に、人家もないし、村もない。
もはや、私にできる事はない。”
(16-17につづく)
<願以此法布施功徳、早日証得涅槃楽>