7、中捨性(tatramajjhattatā)
心の平衡、バランスを言う。
受蘊の中の「捨受」ではない。
中捨性の特徴は、心と心所を、バランスする事。
作用は、(心・心所の)過多または不足(の状態)を防止する、または偏向を除去する事。
現起(現象)は、心と心所を中捨的に傍観する事。
たとえば、御者が、安定して前進する二頭の馬を、中捨的に傍観するが如くである。
もし、二頭の馬の速度が同じである時、御者はただ、中捨的に、彼らが前進するのを、見ているだけでよい。
こっちの馬を制御してみたり、あっちの馬の手綱を緩めてみたりする必要はない。
四梵住に慈・悲・喜・捨があるが、その中の「捨」はこの「中捨性」を指すものである。
(7-22につづく)
<願以此法布施功徳、早日証得涅槃楽>