Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(27ー6)(私家版)(150/360)

1.心所依処(hadayavatthu):多くのパーリ論師によると、それぞれの浄色を依拠としている双5識以外の、心所の依処は、一切の心の依処色(と同じ)である、と言う。実際には、《アビダンマ論》には、心所の依処に関しての、明確な説明はない。《アビダンマ論》の中の最後の一論である〈発趣論〉もまた、ただ「当該の色に依存して、意界及び意識界は生起する事を得る」と書かれているだけである。しかしながら、諸々の註釈書では、その「当該の色」をば、心所の依処であり、それは心臓の中の心室(の中の血液)である、と言う。それは、(心と同じく)生起しては滅し、生起しては滅しており、同じく生滅の法である。