Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(36ー6)(私家版)

他人に対して瞋恨心が生起するのは、その人が己(我々)に対して害をなしたか、又はその人の無明、貪、瞋が、あなたを(我々を)傷つけたのであろう、からである。この時、我々は我相、人相、衆生相(=私はこう思う、よき人々はこうあらねばならない、よき市民国民はこうあらねばならない等のべき論)に執着して、瞋の心を生起させてしまう。もし、他人相(あの人は良くない人だという批判・レッテル貼り)を取り除く事が出来るならば、瞋恨は生起しない。。。。             相手は貪、瞋、痴で苦しんでいる訳であるから、比較してみれば、我々の方より、先方の方が更に辛いに違いない。。。      煩悩があれば、苦しみがやって来る。。。  その人の煩悩は、その人に、その様に振る舞う様、そそのかす訳であるから、実に可哀想なのである。。。             あなたはその人の因を観察して、次に彼の果を観察して、彼が苦の因から脱出出来る様、祈願してあげる事が出来れば、己自身の衆生相、人相、我相、相手の相、他者の相を取り除く事が出来る。。。                   北伝仏教の《金剛経》には、:「如我昔為歌利王割裁身体、我於爾時、無我相、無人相………」と記載されている。。。       この中に道理あり。貴君に、一読をお勧めする!