南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(82ー19)(私家版)

(1)四漏。(2)四暴流。(3)四軛は3個の心所:貪、邪見、痴。(4)四繋は3個の心所:貪、邪見と瞋。(5)四取は2個の心所:貪と邪見。(6)6蓋は8個の心所:貪、痴、瞋、疑、ジョウ挙。昏沈、悪作と睡眠。(7)7個の潜在的傾向は6個の心所:貪、邪見、痴、瞋、疑と慢心。(8)10結は9個の心所:貪、邪見、痴、瞋、疑、慢心、ジョウ挙、嫉と慳。(9)10煩悩は10個の心所:貪、邪見、痴、瞋、疑、慢心、ジョウ挙、昏沈、無慚、無愧。。上の表(ブログでは割愛)で分かる様に、不善の概要の、9個の部分には、全てにおいて貪心所がある。これは、貪は、非常に強い煩悩である事を表している。又、「貪」は、四聖諦の中の「集」諦であることも分かる。一切の苦痛の根源は、貪愛である。二番目に重要なものは邪見心所である。邪見心所は多くのものを含む。例えば、身見、因果を信じない、断見、常見……など、各種各様の邪見がある。非常に重要な不善心所である。三番目は痴心所(無明)である。無明は潜在的な根であり、一切の煩悩は、無明による。四番目は瞋心所である。これも又非常に重い煩悩である。貪、瞋、痴と邪見という4個の心所は、非常に重い煩悩である。不善の概要の9個の内、仏陀が比較的よく提言したのは:漏(例えば、諸々の漏は既に尽きた。)取(例えば、愛の縁により、取が生起する。)。蓋(ジャーナに触れる時に、常に5蓋、それに無明を加えて説明した。)結(例えば、ソータパナは何の結を断じているか、サーターガミは何の結を断じているか。論蔵の中では、不善の概要を、心所に依るものとして、分析している。我々はこれによって、悪を造す時は、どの様な心所によるのかを、知ることができる。