南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(41ー3)(私家版)【180/360】

この事に対して、仏陀は、亀と狐の比喩を用いてお話されている。岸辺に一匹の亀がいて、4本の足を伸ばして休んでいた。その時、狐が一匹、食べ物を探していた。亀を見つけたので、それを食べようとて、亀に近づいた。亀は狐が向かって来るのを見て、4つの手足と頭を甲羅の中に引っ込めた。狐は:「よし、私はここで待っていよう。お前が手足を伸ばした時、俺はお前を食ってやる!」そして、狐は亀の傍らで待つ事にした。亀は:「よし、我々のどちらが忍耐強いか、試して見ようではないか?」と思った。狐は長い時間待ったが、亀はいつまでも出てこなかった。狐は飽きて、何処かへ行ってしまった。