Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(47ー2)(私家版)

1.人間界:パーリ語は「manussa」(人)。直訳は「鋭敏な心を持つ者」。。。                人類の心は、非常に鋭敏である為、その他の衆生よりも尚、善又は不善をなす事ができる。。。。                 人は仏果(最高の境地)を悟る事もできれば、父殺し、母殺し、サンガの分裂、阿羅漢殺し、仏を出血させる等の極めて重い悪業をなして、阿鼻地獄へ墜ちる事もある。。。                  人間界は、苦あり楽あり、憂いと楽しみが相半ばしており、故に修行に適している、良い場所である。。。。           もし、あまりに楽しい環境の中に生れたならば、その中において、修行するのは困難である。。。。              仏陀の四聖諦の中の一番目は「苦諦」であり、これは又、仏陀がなぜ物質的に恵まれたアメリカに生まれないで、インドに生まれたのか、と言う問への答えである。しかし、近年は、アメリカ人も又苦難に見舞われる事多く、その為、ますます多くの人々が、禅の修行法を学んでいる。。。       苦を体験した人間だけが、苦から抜け出そうとし、最後には仏法に出会う。生活が余りに楽しい場合、仏法と共鳴する事はない。