翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(60ー1)(私家版)
■死亡と結生 臨終の状態にある人にとって、心路の最後尾、又は有分が滅尽した後、それは、その人の一世が終結して死亡を迎える所の、死亡心の生起とその滅尽を意味する。。。。 ひとたび、(死亡心が)滅尽すると、次の一世の結生心が即刻生起し、その一刻において獲得した所の目標(即ち業相、趣相、又は業の内の一)を識知し、状況に応じて、依処(例えば欲界と色界の衆生であれば、心所依処が支えになる)があるか又は支えになる依処がないか(例えば、無色界の衆生にはどの様な支えもない)を判断する。。。。。。。 業相、趣相、又は業は、無明によって束縛され、かつ、渇愛の潜在的傾向を根本とする所の行(業)によって生じる。。。 言い換えれば、この目標とは、過去の業が無明による隠蔽と渇愛の束縛によって生じたものであると言える。