Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(72ー3)(私家版)

(2)耳浄色:耳の洞内にある浄色。音に敏感である。六塵が六根に衝撃する時、例えば、音が耳根を衝撃する時、反応する作用のあるものを耳浄色と言う。耳浄色の特徴は、音の衝撃を受け取る準備をする所の大種(四大)の浄(明浄色)である。作用は、音を所縁の目標として取る。現起は、耳識の依処と門。耳識の生起は、耳浄色に依存している。何故、耳浄色が生じるのか?近因は、音への愛を縁とする業生の四大。耳浄色は、業生色である。即ち、過去の業によって生じた業報である。耳浄色は、9個の色法と同時に生起するーー地、水、火、風、色彩、香り、味、食素、命根。合わせて「耳10法聚」と呼ぶ。この10種の色法の中において、ただ、耳浄色のみが、音に敏感である。