南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(72ー4)(私家版)

(3)鼻浄色:鼻孔内部にある浄色。匂いに敏感である。鼻浄色の特徴は、匂い又は香りが、大種(四大)の浄(明浄色)に衝撃するのを準備しているものである。鼻浄色の作用は、香りを所縁として目標に取ること。現起は、鼻識の依処と門。鼻識の生起は、必ず鼻浄色に依存しなければならない。故に、鼻浄色は、鼻門心路過程における一個の門となる。その近因は、香りへの愛の縁による業生四大。鼻浄色は単独では生起出来ない。必ずその他の色法と共に生起する。その種の構成を「鼻10法」と呼ぶ。それは即ち、地、水、火、風、色彩、香り、味、食素、命根、鼻浄色である。この中において、鼻浄色だけが匂いに敏感であって、色聚の中の全ての色法が、匂いに敏感であるわけではない。