Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(109-3)(私家版)

5.道非道智見清浄           三地における行法及びその諸々の縁を識別する時、それらを過去(と現在と未来)の5蘊等のグループ分ける。。。        その後、世、相続、刹那に依り、思惟智によって、それらの行法の三相を観照する:壊滅するが故に無常、畏怖がある故に苦、実質がないが故に無我。その後、縁と刹那に依り、生滅智でもって(それら行法の)生滅を観照する。                (1)三地:欲界、色界、無色界を指す。諸々の行とは、諸々の行法の事であり、名色法を含む。皆、有為法である。世に依るとは、時間の長い事を言う。縁と刹那に依って、行法の生滅を観照する。。。。                この様に修行する時、光明、喜、勝解、軽安、策励、楽、智、念、捨と欲などの10種の観の染が生じる。道非道智見清浄は、光明等を識別する(働きを持つ)観の染を(修行の)進展の障害とし、道と非道の区別を付けるという特徴を持つ。。。。。            (2)諸々の行を、蘊等のグループに帰納する:思惟智の育成の準備段階。即ち、名色法の三相を観照して、観を修する段階。まず、過去、未来、現在、内、外、粗い、微細、劣る、勝る、遠い、近いの色法を皆、色蘊として帰納する。同様に、一切の受、想、行と識をそれぞれの蘊に帰納する。即ち、受蘊、想蘊、行蘊と識蘊である。。。。。。。。。。。。。             (3)その後思惟智でもって観照する:これは、5蘊などに帰納した所の、行法の三相を真正に観照する事を意味する。。。。一切の行法は、以下の三相を持つ:…………       一、「壊滅して無常」生起する場所において壊滅に遭う。その他の法に変化する事はなく、遺留する事もない。。。。。。。          ニ、「畏有り故に苦」一切の無常の法は信頼できないし、畏怖すべきものである。。。。。。。。。                 三、「実質がない故に無我」我はない、又は実質はない、又は生滅の過程全体をコントロールしている主宰者はいない。。。。。               (4)「世」とは時間が長い事を言う。先に、一つ一つの世の内の、行法を無常、苦、無我と観照する。次に一世毎を3個の段階に分け、10年を一個の段階、一年毎を一個の段階、一ヶ月を一個の段階、半月を一個の段階、一日を一個の段階などなどに分ける。歩く時の一歩一歩の中の行法が、皆無常、苦、無我である事を知るまで観照する。。。。             「相続」に依るとは、同じ一個の「名」相続流又は「色」相続流を指す。。。     「刹那」に依るとは、刹那の名法と色法(を観照する事)を言う。校正完