Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(109-2)(私家版)

3.見清浄                特徴、作用、現象と近因に従って、名色の識別をする。見清浄は人々の「永恒なる我」の邪見が、清らかになる様に支援する為、この様な呼び名がある。。。。。。。。。            所謂、人というのは、ただ因縁和合の下に生起した所の、名色法の組み合わせに過ぎない。それらの内部又は後ろに、一個の主宰者としての我が存在している訳でない(事が分かれば)、この段階における清浄に到達する事ができる。。。              この段階は「名色分別智」(最初の観智)と言う。というのも、名色法の特徴などに従ってそれらを区分けしていくが故に。。   名の特徴は、所縁に傾く傾向を持つ。色の特徴は、冷たさ、熱さなどの影響を受けて破壊される事。。。。。。          例えば、受の特徴、作用、現象、近因を研究した後、受は一個の我ではない事を知る。同様に、思は一個の我ではない、想は一個の我ではない……この様にして、見清浄に到達する。。。。。。。。。。。。                 4.度疑清浄:名色の諸々の縁を識別する。我々は、見清浄の段階で、名と色を識別した後、更に一歩進んで、名と色は何故生起するのかを理解しなければならない。度疑清浄は、それが、過去、現在、未来の三時の名色の名色法の諸々の縁に対する疑惑が取り除かれる為に、この様に呼ばれる。。。。                 縁起の智により、現在の名色の組み合わせを識別する事を通して、それが意味もなく生起するのではなく、又、万能の神が造るものでもなく、霊魂のせいでもなく、過去世の無明、愛、取(行)と業が原因で、生起するのだという事が分かる。。。。。。。。             同じ法則を活用して、過去と未来(の名色の諸々の縁)を識別する事もできる。この段階は「縁攝受智」と言う。。。。。。。。。         無明が生起すると、それに伴って、愛と取が必ず同時に生起する。行と業は同じ意味である。善と悪の業を造す(なす)その時、それを行と呼ぶ。そしてエネルギーが残留するが、それを業(業力)と呼ぶ。。。                 名色は5個の原因で生起する。。。     「縁攝受智」も又、7清浄の中の度疑清浄(に属するもの)である。校正完