Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

パオ・セヤドー問答集>問答(1)1-1

以下の文章は<禅修問題与解答(パオ禅師等講話)>(中国語版)からの翻訳です。

 

問答(一)

問1-1:安般念(ānāpānassati)には四つの段階があります。我々は一つの段階から次の段階へといつ移り変わればいいのか、どのように決定するのでしょうか?

答1-1:仏陀は、安般念を段階的に指導しました:彼は長い息、短い息、息全体、微細な息というふうに述べましたが、それは人々が理解しやすいように、との配慮からです。実際の修行では、四つの段階は同時に発生する可能性があります。たとえば、息が長い時、あなたは息全体(息のすべての過程)を知るように努力しなければなりません。息の短い時もまた、息の全体を知っているよう努力します。この事は定力が相当進歩した時、たとえば吸う息と吐く息は自動的に微細になりますから、この時あなたは微細な息に専注するよう変更します。もし吸う息吐く息が微細にならない場合、あなたはただ吸う息吐く息に専注すればよく、息をわざと微細にしたりしてはいけないし、わざと息を長くしたり短くしたりしてもいけません。このように、四つの段階は、同じ一つの段階の中に含まれているのです。第四の段階においては、息は微細になりますが、完全に停止したわけではありません。息は、第四禅に入った時初めて完全に停止します。これが最も微細な段階に相当します。

                    (翻訳文責 Pañña-adhika sayalay)

 

初めてご来訪の方へ:15年1月緬甸(ミャンマー)から日本への帰路の途中、台湾に寄りました。新北市の寺院でパオ・セヤドーの著作を頂けると聞き訪問、<禅修問題与解答(パオ禅師等講話)>(中国語版)を入手しました。「パオ・セヤドー問答集(仮題)」として、毎日又は隔日、一篇づつ翻訳して掲載する予定です(出張日除く)。「智慧の光」「如実知見」の姉妹版として、パオ・メソッドに興味のある方のご参考になれば幸いです。