南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

ブッダダーサ著「生活の中の縁起」(翻訳文)ー64

2、もう一つの説明の仕方は、普通の、一般の人々の解釈である。

名色は、母親の子宮から出生し、お棺の中で滅する。それは80年

から100年くらい、長期に存在する事が出来る。この80年または

100年の間に、一度の生と一度の滅、すなわち一度の生と、

一度の死があるのみ。

この二つの、生滅に関する解釈は、80年または100年の間の

空間において、ただ一回だけ発生する。この種の、日常用語での

解釈では、名色または「人」は生と死の間で、80年または100年

生存する事になる。

煩雑なアビダルマ言語による解釈では、一人の人間の生と死は、

迅速すぎて計算のしようもないが、日常用語で言われる生と死は、

80から100年の長きに渡り、人がどのように焦ったとして、一回、

生を数えたならば、100年を待ってから、一回の死を数える、

という塩梅だ。

アビダルマの言語と、日常用語は、二種類の、極端な結果を

生み出した。(つづく)

(台湾香光尼僧集団翻訳グループ~タイ語→中国語

原題「生活中的縁起」中国語→日本語 Pañña-adhika sayalay)