南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

ブッダダーサ著「生活の中の縁起」(翻訳文)ー68

この点(No67)に関して、過去には、タイの僧王桑可拉

(サンカラorシャンカラ)が、このような誤った解説の仕方は、

1000年以上も前から継続している、と確信していた。

しかし、彼は、正しい解釈の仕方までは知らず、縁起という

のは、一世で完結するべきではないか、と憶測していた。

私は頑固な子供のようで、私は断固として、パーリ経典の解釈

ーー縁起とは、一回性の心理活動の流転・捻転であり、

それは稲妻のようなものであるーーという事を、断固として

支持する。

それ(縁起)とは、無明の力(エネルギー)によって、

造作が引き起こされる時、一個の流転または一個の捻転と

呼ばれ、ゆえに、一日の間、縁起とは、何度も何度も、

生起するものなのである。

縁起を、三世を貫通するものとして、解釈するのは

間違っている。それはパーリ経典に合致しない。

というのも、そうなると、自我、梵我という間違った概念

が出てくるが、これは常見であるから。

この観点は、非常に大きな障害をもたらすーー誰にも、

何らの利益も、活用方法も、もたらさないが故に。

(つづく)

(台湾香光尼僧集団翻訳グループ~タイ語→中国語

原題「生活中的縁起」中国語→日本語 Pañña-adhika sayalay)