パオ・セヤドー講述「菩提資糧」(翻訳文)-130
ここにおいて、私は須陀須摩の物語を引いて、我々の菩薩が、
如何にして、真実波羅蜜を修行したかを、説明する。
昔、人食い鬼という名の人が、森林に住んでいた。
彼は、元々は、波羅奈国の国王であった(後に、彼が人肉を食べる
事を知った大臣が、彼を追放した)。
彼は、一つの願を発した。
もし、彼が、相思樹の棘が刺さった為に傷ついた足を、
薬を用いないで、七日で治すことができたならば、
101人の国王の血でもって、ガジュマルの木を祭る、
というものであった(というのも、彼はガジュマルの
木の樹神に、足を治してくれるよう、祈ったので)。
そして、彼の足は薬を使わずに治った(実は、自然に
治ったもので、樹神が治した訳ではなかったが)。
そして、彼は100人の国王を捕まえる事にも成功した
(そして、彼らを木に吊さげた)。
樹神の要求に従って、101人目の国王として、
彼は倶盧国の須陀須摩王を捕まえなければならなかった
(樹神は、須陀須摩王だけが、彼を屈服させることが
できる事を、知っていたから)。
彼は、鹿勝園で須陀須摩王を捕まえる事に成功し、
背中に担いで森林に戻った。
須陀須摩王は彼に向かって言った:
「私は一度家に戻らなければならない。というのも、
私が鹿勝園に行く途中、難陀という名の婆羅門に出会い、
彼は私に、400銭に値する四首の偈を、教えてくれる事に
なっている。私はすでに、鹿勝園から戻ったら、
彼から四首の偈を学ぶと約束して、彼に、私の家で待つ
ように頼んである。
どうか、私を解放して、私に、それらを学ぶと約束した
事柄を、完成できるようにして下さい。
その後で、私は戻ってきて、あなたに会いましょう。」
(+ )(= )訳者。(つづく)
(<パオ・セヤドー講述「菩提資糧」>(1999年版)
中国語版→日本語 翻訳文責Pañña-adhika sayalay)