南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

パオ・セヤドー講述「菩提資糧」(翻訳文)~169-3

その後、あなたは、更に一歩進んで、真正な

観禅に取り組んで、名色及びそれらの因と縁が

無常・苦・無我であることを照見する。

このように修行する時、あなたは、暫定的に

煩悩を取り除くことができるが、これは

世間的な滅諦である。

観禅の心と同時に生起する心所の中、智慧

心所はすなわち正見である;

尋心所は正思惟であり;

精進心所は正精進であり;

念心所は、正念であり;

一境性心所は、まさに正定である。

また、禅の修習の時、あなたは、持戒が清浄

でなくてはならず、そうであるためには、

あなたは正語、正業と正命を具備しなければ

ならない。

あなたの修行が、生滅随観智のレベルまで

来たとき、(+あなたはあなたの)未来に

おいて、(+あなたが)阿羅漢果及び般涅槃を

証悟する状況を、見ることができる。

たとえば、あなたは、次の世で、20歳の時に

阿羅漢果を証悟するのを見るかもしれないし、

60歳で般涅槃を証悟するのを見るかも

しれない。

このように、あなたは、あなたが、20歳の時に

阿羅漢果を証悟するのを見たとき、すべての

煩悩は滅尽するのが見えるし、かつ、60歳で

般涅槃に入る時、すべての名色もまた滅尽

するのを見ることができる。

この種の滅尽もまた、世俗的な滅諦である。

あなたが、涅槃を対象とする道智を聖悟した

時、八聖道分のすべては、皆道心の中にあり:

涅槃を証悟するのは正見であり;

心を涅槃に投入するのは正思惟であり;

涅槃を憶念するのは正念であり;

涅槃の証悟に努力するのは正精進であり;

一心に涅槃に専注するのは正定である;

正語、正業、正命の三項の聖道分は、

それぞれ持戒の作用を有し、聖者は夢の中に

おいてさえ、五戒の内の一つでも、犯すことは

ない。これらは、出世間の八聖道分である。

須陀洹道を聖悟した後、最も多くても七回生死

すれば、最後の解脱を証悟することができる。

これが、出世間八聖道の利益である;

世間八聖道分の利益とはそれが、出世間

八聖道分の証悟へと、導くことにある。

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ

(問1-4につづく)

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<パオ・セヤドー講述「菩提資糧」1999年中国語版→日本語訳出

翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>