パオ・セヤドー講述「菩提資糧」(翻訳文)~212-3
自相(sabhāva-lakkhaṇa自性相)、共相(sāmañña-lakkhaṇa)または禅相(nimitta)の色彩に注意を払ってはいけない。
自相とは、息の中の四界の個別の自然的な特徴で、それはすなわち:硬さ、粗さ、流動性、支持性、推進性などである。
共相は、息の無常(anicca)・苦(dukkha)・無我(anatta)の性質を、言う。
(+修行者は)出入りする息自体を、知るようにする必要がある。出入りする息自体は、安般念の目標(所縁)であり、それはすなわち、あなたが定力を育成するために専注するべき、目標である。
もし、あなたが過去世において、この禅法を修行したことがあり、相当の波羅蜜を蓄積しているのであるならば、あなたはこの方法で出入りする息自体の全体的な概念に注意を払う時、あなたは、容易に、出入りする息に専注することができる。
もし、心にとって、出入りする息に専注するのが難しいとき、《清浄道論》では、息を数える方法を推奨している。
というのも、この方法は、あなたの定力を育成するのに、役に立つからである。
あなたは、息を吸う、吐くの一回ごとに、「入る、出る、一;入る、出る、二;入る、出る、三;入る、出る、四;入る、出る、五;入る、出る、六;入る、出る、七;入る、出る、八」と数える。
少なくとも5まで数え、10を越えてはならない。あなたは、この間、心を他の所へ漂って行かせないようにし、(+今は)ただただ、静かに息を覚知するのだ、と決意しなければならない。
このように息を数えていると、あなたは心を(+目標に)専注させ、ただ静かに、単純に、息を覚知させることができる(+ようになる)。
このように、少なくとも半時間専注した後、あなたは、次の段階に進まなければならない:
一、吸う息が長いとき、彼は覚知する:
「私の吸う息は、長い」;
吐く息が長いとき、彼は覚知する:
「私の吐く息は、長い」。
二、吸う息が短いとき、彼は覚知する:
「私の吸う息は、短い」;
吐く息が短いとき、彼は覚知する:
「私の吐く息は、短い」。。
(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。(つづく)
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<パオ・セヤドー講述「菩提資糧」1999年中国語版→日本語訳出
翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>