Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」(翻訳文)~3-4

世尊はこのように話すと、五比丘は世尊の話に、歓喜し、喜んだ。

世尊の開示が終わると、コンダンニャの心中に清浄で汚れのない法眼が生まれ、そして彼は見た:

一切の、生起する本質を有する法(=現象)は、必ず滅する、という事を。

世尊がこのように法輪を転じている時、地神が叫んだ:「世尊がバラナシ仙人墜処の鹿野苑において無上の法輪を転じた。この回転する法輪は、どのような沙門、婆羅門、天神、魔、梵天または世間のどのような人間も、押しとどめることはできないものだ。」

四大王天の天神たちが、地神の叫び声を聞いたとき、彼らは叫んだ:「世尊がバラナシ仙人墜処の鹿野苑において無上の法輪を転じた。この回転する法輪は、どのような沙門、婆羅門、天神、魔、梵天または世間のどのようなの人間も、押しとどめることはできないものだ。」

忉利天・・・夜摩天・・・兜率天・・・化楽天・・・他化自在天・・・梵衆天の天神たちは、天神たちの叫び声を聞いた時、彼らも叫び声をあげた:「世尊がバラナシ仙人墜処の鹿野苑において無上の法輪を転じた。この回転する法輪は、どのような沙門、婆羅門、天神、魔、梵天または世間のどのようなの人間も、押しとどめることはできないものだ。」

まさにその刹那、その時、その瞬間、叫び声は、梵天全体に広がった。一万個の世界系が、何度も揺らぎ、震動し、震え、また、広大無辺の、諸天の威神を越える殊勝な光明が生起した。

ここにおいて、世尊は、感慨にあふれて、次のようにおっしゃった:「コンダンニャが確実に、すでに分かった。コンダンニャが、確実に、すでに分かった。」と。

これが、コンダンニャがその愛称を「分かったコンダンニャ」(Aññāsi-Koṇḍañña)と呼ばれる由来である。

「善来(=おいでなさい)、比丘、法はすでに善く説かれた。梵行を善く修して、一切の苦を滅尽せよ。」

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。(4-1につづく)

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<パオ・セヤドー「顕正法蔵」2008年中国語版→日本語訳出

翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>