パオ・セヤドー講述「顕正法蔵」(翻訳文)5-55
<Idaṃ me puññaṃ nibbānassa paccayo hotu>
四悪道の苦の恐ろしさを思惟する
ここにおいて、もし人が以下のように思惟したとする:
「比丘よ、今こそ精進に尽力する時である。
というのも、地獄において、五つの槍で身体を貫かれるなどの極めて大きな苦しみを受ける時;
動物に生まれて、網に捕らわれ、落とし穴に落ち、閉じ込められ、車を引かされ、人に棒や棘の付いた武器でたたかれる時;
餓鬼界に生まれて、両尊仏の間の千千万万年の長期に亘る時間の、飢餓と喉の渇きの攻めに会う時;
起屍アシュラ(Kālakañjika Asira)に生まれ変わり、皮と骨だけの、60 または 80 腕尺(=80個分の腕の長さ)の巨大な身体を擁し、暑い日差しと風に吹かれて苦しむとき、これらの一切の時には、精進覚支を育成することはできない。」と。その時、精進覚支は生起する。
その利益を理解する
もし人が、精進を育成する利益を思惟し、以下のように思惟する:
「怠惰な人は9出世間法を証悟することはできない。ただ、精進する人だけがそれらを証悟することができるーーこれが精進の利益である。」と。
その時、精進覚支は生起する。(5-56につづく)
<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>
(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。
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<パオ・セヤドー「顕正法蔵」2008年中国語版→日本語訳出
翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>