<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>
業処
修行者は、40種類の業処の中から、己の性行(性格と行い)に合致する業処を探し、得るべきでる。
《清浄道論・第三章・第103段》
《清浄道論》に記載される業処は、合計40種類である。《アビダルマの理論と実践》という一書の中に紹介されている、異なった性行(+の者)に適合する40種類の業処は、以下の通りである:
(訳者注:
★から★までの日本語訳は、原文では表になっています。hatenaでは表を作成できませんので、訳者の発案により、多少加筆しながら、箇条書きとしました。)
★【40業処】
業処は七つのグループに分けることができる。
それは:
(1)十遍、(2)十不浄、(3)十念、(4)四梵住、(5)四無色、(6)食厭想、(7)四界分別観の、七つである。
(1)のグループは十遍といい、それは、地遍、水遍、火遍、風遍、青遍、黄遍、赤遍、白遍、限定虚空遍、光明遍の10である。
この十遍は、地遍、水遍、火遍、風遍、青遍、黄遍、赤遍、白遍、限定虚空遍、光明遍共、近行定、安止定(初禅、二禅、三禅、四禅)、似相において、有効・成立条件である。
適合する性格は、地遍、水遍、火遍、風遍は、一切の性格、青遍、黄遍、赤遍、白遍は瞋の性格、限定虚空遍、光明遍は一切の性格に適合する。
(2)のグループは十不浄といい、膨張相、青瘀相、膿爛相、断壊相、食残相、散乱相、斬斫離散相、血塗相、虫聚相、骸骨相、の10がある。
この十不浄はすべて、近行定、安止定の初禅、似相において有効である。
適合する性格は、膨張相、青瘀相、膿爛相、断壊相、食残相、散乱相、斬斫離散相、血塗相、虫聚相、骸骨相共、貪である。
(3)のグループは、十念といい、仏随念、法随念、僧随念、戒随念、捨随念、天随念、寂止随念、死随念、身至念、出入息念の10がある。
仏随念、法随念、僧随念、戒随念、捨随念、天随念、寂止随念、死随念においては、近行定のみ有効で、身至念においては、近行定、初禅、似相が有効で、出入息念においては、近行定、安止定(初禅、二禅、三禅、四禅)と似相が、有効・成立条件である。
適合する性格は、仏随念、法随念、僧随念、戒随念、捨随念、天随念は信で、寂止随念と死随念は覚で、身至念は貪、出入息念は尋/痴である。
(4)のグループは四梵住といい、慈梵住、悲梵住、喜梵住、捨梵住の4がある。
慈梵住、悲梵住、喜梵住は、近行定と安止定(初禅、二禅、三禅)が有効・成立条件で、捨梵住は近行定と第四禅が有効・成立条件である。
適合する性格は、慈梵住、悲梵住、喜梵住、捨梵住とも、瞋である。
(5)のグループは四無色といい、空無辺処、識無辺処、無所有処、非想非非想処の4である。
空無辺処、識無辺処、無所有処、非想非非想処は、共に近行定と第四禅が有効・成立条件である。
適合する性格は、空無辺処、識無辺処、無所有処、非想非非想処共に、一切である。
(6)のグループは、食厭想のみにおいて単体で、近行定において有効・成立条件である。
適合する性格は、貪である。
(7)のグループは、四界分別観のみにおいて単体で、近行定において有効・成立条件である。
適合する性格は、貪である。★
上記の文面から、異なる性行者は、異なる業処を修行するのがよい事が分かる。
しかしながら、《清浄道論》はまた、以下のようにも言う:
(4-17につづく)
<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>
(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方<菩提樹文庫>まで。
ご協力、よろしくお願いいたします。
<「掌中の葉」(シッダッタ学院)中国語版→日本語訳出
翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>