<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>
五蓋に対処する方策
五蓋に対処するには、善くて巧みな方法が必要である。
仏陀は≪中部・第20除妄念経≫の中で、我々に対して、以下のような、五つの方策を指導している。
比丘は、己の禅の修行の業処に対して、正念を打ち立て、貪欲、瞋恚または無明の、邪悪な不善心が生起した時、彼は以下のように、実践するべきである:
(一)業処の転換
彼は、生起した煩悩を対処できる、専門的な業処(上述・前頁参照)に転換して、五蓋に対処する。このように業処を転換した後においても、なお、不善心が継続して生起するならば、彼は以下のようにするべきである:
(二)五蓋の禍を思惟する
五蓋の生起を覚知した後、更に一歩進んで、五蓋の禍を思惟するのがよいが、それは、以下の記載する経文の如くである。
このようにすれば、心は五蓋に執着しなくなり、五蓋に対して二度と、不如理作意をしなくなる。そうすれば、五蓋は消失する。
≪沙門果経≫において、五蓋の描写と、それに関連する禍が記載されている。
1、貪欲蓋は負債の如くである
ある種の人々は借金をした後、お金を湯水のように使ってしまう。貸主が返済を要求する時、粗い言葉を投げつけ、悪語し、彼を捉えて打ち叩く。この時、彼は、己自身を保護する事ができないばかりでなく、これら一切を、忍従しなければならない。この債務とは、すなわち、彼が忍従しなければならない、それらの原因である。
同様に、もし一人の人が、他人に対して、貪欲を生じたならば、彼はその人に、強烈な執着が生じる。もし、その人が、彼に対して、粗い言葉を投げつけ、悪語し、彼を捉えて打ち叩くならば、彼はそのすべてを忍従しなければならない。その貪欲とは、すなわち、彼がそれらを忍従するべき原因である。
このように、貪欲とは債務であると見做すべきものである。
(5-22につづく)
<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>
(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は
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<「掌中の葉」(シッダッタ学院)中国語版→日本語訳出
翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>