南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

『阿羅漢向・阿羅漢果』1-2

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 

仏陀の時代、仏に従って出家した弟子は、仏教における真正なる修行者であって、彼らは、出来るだけ早く苦を超越する為に、世間を捨棄した。

仏陀の膝下で出家し、教えを受けた後、それ以前の社会的地位、年齢、または性別如何にかかわらず、彼らは法に従って、古い思想と、行為と言動、習慣を、変えた。

あれらの弟子たちは、その時から、煩悩を後ろに捨て去り、二度と煩悩に支配される事はなかった。彼らは、誠心誠意精進・修行をして、煩悩の汚染を解消し、心内を浄化した。

本質的な表現をすれば、誠心誠意修行をするという意味は、修行者が、安定的に、念住と覚知を保持し、心念を不断に観察する事を言う。

我々の一切の姿勢と、すべての思惟と情緒・感情の活動において、念住によって、常に、覚知と省察が出来る時、これを ”正精進” と言う。

我々が、正式の禅の修行を実践しているかどうかはともかく、誠心誠意、己自身の心を<今・ここ>に専注させる時、煩悩が発する所の脅威を制止することができる。

煩悩は、止まることを知らぬように、過去と未来の<思い>を創作し続けて、心を乱れせしめ、心を<今・ここ>から離れせしめ、修行を維持するに必要な、念住と覚知から、離れせしめる。

(1-2につづく)

<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、

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<『阿羅漢向・阿羅漢果』中国語版→日本語訳出 

翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>