南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

翻訳『禅修指南』(2‐2)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>

(P1)

増上心とは何か?

止禅心(サマタ修習心)と、観禅心(vipassanā修習心)の二者は、共に増上心である。

今まさに、止禅心と観禅心を育成している最中の比丘は、ある時は、定力を育成するために、定を誘発する事のできる相に、専注しなければならない;

精進を育成するためには、ある時には、精進を誘発する事のできる相に、専注しなければならない;

捨を育成するためには、ある時には、捨を誘発する事のできる相に、専注しなければならない。

これは、彼が定、精進、捨の三法を平等に作意して、それらをバランスさせなければならない事を意味していて、その中の一つだけに専注してはならない、という事でもある。

もし、精進が強すぎる時、心は掉挙となり、散乱するし、定が強すぎる時、心は懈怠に落ち込むことになるし、捨が強すぎる時、心は愚痴(=愚かと無知)に落ち込む事になる。

(2-3につづく)

<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は<菩提樹文庫>までお知らせ下さい。

<本雅難陀尊者(Ven. U Puññānanda)著 『禅修指南』Meditation Guide 第二版

中国語版→日本語訳出 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>