南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

翻訳~安般念の修持法-14(本雅難陀尊者シリーズ2)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>

6.第四禅 The Forth Jhāna

6.1 第四禅の入り方

How to Attain the Forth Jhāna?

①先に呼吸を知る事を保持する(五分間)。

②その後以下の様に決意する:

「私は(五分間)初禅に入る。」

その後に、引き続き、禅相を知る事を保持する。

③(五分間の)時間が来たと思ったならば、(+心を心臓に降ろして)意門の禅相と五禅支を調べる。

④次に以下の様に思惟する:

「初禅の尋、伺禅支は粗くて劣っている。不快である;

第二禅は比較的快適である。」

⑤その後、心を上にあげて(=鼻の前の禅相に戻して)、以下の様に決意(作意)する:

「私は(五分間)第二禅に入る。」

引き続き禅相を知る事を保持する。

⑥(五分間の)時間が来たと思ったならば、(+心を心臓に降ろして)意門の禅相と三つの禅支を調べる。

⑦その後に以下の様に思惟する:

「第二禅の、喜禅支は粗くて劣っている。不快である;

第三禅は比較的快適である。」

⑧その後に心を上にあげて、以下の様に決意する:

「私は(五分間)第三禅に入る。」

その後、引き続き禅相を知る事を保持する。

⑨時間が来たと感じたならば、(+心を)下におろして、意門の禅相と二つの禅支:楽、一境性を調べる。

⑩次に以下の様に思惟する:

「第三禅の楽禅支は粗くて劣っている。不快である;

第四禅は比較的快適である。」

⑪その後心を上に戻して、以下の様に決意(作意)する:

「私は(一時間前後)第四禅に入る」

その後、引き続き禅相を知る事を保持する。

⑫時間が来たと思ったならば、意門の禅相と二つの禅支:捨、一境性を白調べる。

「捨」とは「所縁に対して平捨を保つ」の状態をいい、すなわち、「所縁に対して執着もしないし、捨て去る事をしない」の状態を指す。

心は、禅相を知っている事を保持すれば、それでよい。

呼吸と音に、注意を向けてはならない。

呼吸と音に気が付いたならそれは出定である。

出定したならば、呼吸を感じ、音が聞こえる。

もし、二つの禅支を調べる事に成功したならば、第四禅の五自在の修習に進む。

(15につづく)

<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、<菩提樹文庫>までお知らせ下さい。

<翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>