翻訳『禅修指南』8-59
<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>
《外観の方法》
この書においては、先に、内部の五蘊を識別し、その後に、外部の五蘊を識別する方法を、説明する。
実際は、外部の五蘊を先に識別し、次に、内部の五蘊を識別しても、よい。
しかしながら、先に、内部の五蘊を、識別する禅修行者は、ただ、内部の五蘊を用いて、観禅の修行しているだけであって、それでは、道智を証悟する事は出来ないのであり、故に、彼は、外部の五蘊と非執着行もまた、識別しなければならないのである。
同様に、もし、先に、外部の五蘊を識別する禅修行者は、ただ外部の五蘊でもって、観禅を修行しているだけであって、彼もまた、道智を証悟することはできない。
こうしたことから、内部の五蘊もまた、識別しなければならないのである。
名色法を内観または外観する時、四界の識別から始める事ができる。
まず、内在する色法を識別し、その後に外在する四界を識別する。
この時、智慧の光を借りて、己自身が着用している衣服から始めて、もし、その四界を識別する事が出来たならば、それが構成する所の、多くの色聚を、簡単に見る事ができ、衣服を見る事がなくなる。これらの色聚を分析して、それらは火界によって引き起こされた「時節生食素八法聚」である事(+が分かる)。
その後、徐々に、範囲を広げて、最後には非有情界全体まで至る様にする。
非有情界の中の樹木、水、地、山、森林、金、銀等の四界を識別し、色聚が見えた時、それらの究極色法を知見できるまで、それらを、識別する。
非有情界の中には、二種類の色聚しかない。
それはすなわち、「時節生純八法聚」(utuja suddhaṭṭhaka kalāpa)と「時節生声(=音)九法聚」(utuja saddanavaka kalāpa)である。
(8-60につづく)
<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>
(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は<菩提樹文庫>までお知らせ下さい。http://bodaijubunko.sakura.ne.jp/index.html
<本雅難陀尊者(Ven. U Puññānanda)著 『禅修指南』Meditation Guide 第二版 中国語→日本語 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>